共感力を育む「客観力」の伸ばし方【浦谷博士のEQ力コラム】

「おもちゃ返してよー!」
「やだ!」
「○○ちゃん、きらい!」
まだまだ自分をコントロールできない子どもたち。
子どもが何人か集まったら、
どこかで起こってしまうのが子ども同士のけんかです。
親や先生が止めに入ることもあれば、
大事に至らないものは、あえて見守ることも必要でしょう。
子ども同士がけんかをした後は
相手の子どもがどんな気持ちだったと思うか、自分の子どもに聞くようにするといいでしょう。
すると、子どもは相手と自分を切り分けた上で
相手の心の状態を想像し、理解できるようになります。
最初の例でいえば、自分はおもちゃを取られて悔しいのですが、
その悔しさを脇に置いて、相手がどんな気持ちだったのかを想像してみます。
「おもちゃで遊びたかったのかな?」
「一緒に遊びたかったのかもしれない」
このように、
相手の子どもがどんな気持ちだったのかを聞くと、
子どもの心に共感力が育まれ、
思いやりのある子に育ちます。
このときに、子どもの脳の中で働いているのが、
「メンタライジング・システム」
です。
これは、相手と自分の心が独立したものであることを理解しながらも、
相手の心に視点を持っていき、
相手の心の状態を推定することができる、
いわば客観視・俯瞰視のシステムです。
人は目の前のことに気を取られて感情的になると、
周りが見えなくなり、視野が狭くなります。
【メンタライジングをすることで】
自分と取り巻く状況とを客観視でき、視野を広げて冷静に考えられる「客観力」が身につくのです。
この「客観力」を伸ばし、共感力を育むために、
けんかをしたときには、
相手の子どもがどんな気持ちだと思うかを聞くようにしましょう。
(浦谷 裕樹)
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