「マインドセット」を、成長志向に変換する【浦谷博士のEQ力コラム vol.14】

みなさん、こんにちは。
EQ力を育てるEQWELチャイルドアカデミーの浦谷です。

昨年出版した著書、『子どもの未来が輝く「EQ力」』の重版が決まりました!
一年越しの増刷はジワジワと売れ続けていることを意味するので、とても嬉しかったです。

この本の出版に至るまでの道のりは、
決して平坦なものではありませんでした。

ですが、「努力すれば何とかなる」という思いがあったからこそ、
数々のピンチを乗り越えられ、最終的に出版することができました。

この「努力すれば何とかなる(よりよく変えられる)」という考え方は
「成長思考」
と呼ばれています。

今回は、「『マインドセット』を、成長思考に変換する」
というテーマで、「成長思考」の詳細についてお伝えいたします。


 
 

知的能力は上がるのか、上がらないのか

まずは、みなさんの知的能力に関する「マインドセット」を調べてみましょう。
次の4つの項目を読んで、それぞれ賛成か反対かを考えてみてください。

1.知的能力は人の基本的な性質であり、ほとんど変えることはできない。
2.新しいことを学ぶことはできるが、知的能力自体を今より向上させることはできない。
3.もともとのレベルにかかわらず、努力次第で知的能力は向上させることができる。
4.知的能力はつねに大きく向上させることができる。
 
 

思考に関するイメージが大事

この項目を作成したスタンフォード大学のキャロル・ドウェック教授によると、
1と2に賛成で3と4に反対した場合は、「知的能力は変えられない」と考える「固定思考」型の
人であるとされています。
一方、3と4に賛成で1と2に反対だった場合は、「知的能力は変えられる(伸ばせる)」と
いう考えを持った「成長思考」型の人であることがわかります。
 
 

考え方の根底にあるものが、その先の能力の差を生む


「マインドセット」が違うと、困難やピンチ、挫折のとらえ方が大きく異なります。
「固定思考」の人は、挫折の経験を「能力がない証拠」として解釈し、
「成長思考」の人は、「努力が足りなかった証拠」と受け取ります。

さらに、「固定思考」の人は、挫折後に努力しなくなってしまい、
「成長思考」の人はいっそう努力するようになるので、
結果として、両者の間には、大きな差が生まれるのです。

「マインドセット」は「やり抜く力」にも関係があり、
「成長思考」の人は「固定思考」の人に比べて、
「やり抜く力」がはるかに強いことが、
2000名以上の学生を対象とした実験でわかりました。

「やり抜く力」を養うためには、
まず、「マインドセット」を「成長思考」に変換させることから
はじめましょう。

 


 
この秋も全国各地で講演会を開催しました。

(名古屋・講演会(11月11日))

11月24日の熊本における講演会で年内は終了となりますが、
年明けも関西を皮切りに全国各地で開催する予定です。
詳しくは次回にお伝えします。

今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。(浦谷裕樹)