お手伝いのご褒美に小遣いはNG?!やる気を生み出すリアクションとは
最終更新日:2024/04/25
こんにちは!
0歳からの幼児教室EQWELチャイルドアカデミー
EQWELTIMES編集部です。
子どもにお手伝いをしてほしいと思っても、なかなか思ったようには動いてくれませんよね。
そんなとき、「お手伝いをしてくれたらお菓子をあげる」など、つい物やお金で釣ってしまってはいませんか?
確かに即効性はありますが、お手伝いでご褒美を与えるのは、人助けをする喜びを失わせてしまうため注意が必要です。
今回は、お手伝いのご褒美に小遣いはNG?!やる気を生み出すリアクションとはというテーマでお伝えいたします。
1.お手伝いとご褒美の関係についての研究
お手伝いとご褒美の関係について調べた認知心理学者・マイケル・トマセロ博士による、興味深い研究があります。
その実験では、1歳8か月の子どもたちを3つのグループA・B・Cに分け、その子どもたちそれぞれに、大人がペンや紙くずを下に落とし、机越しに取れずに困っている姿を見せます。
すると、子どもは落としたものを拾って渡してくれますが、子どもがその人助けをするたびに、
・グループAの子どもには、小さなおもちゃをあげた
・グループBの子どもには、「ありがとう、○○ちゃん」と伝えた
・グループCの子どもには、受け取るだけで何のリアクションもしなかった
という対応を、それぞれ5回以上繰り返しました。
その後、すべてのグループで、子どもが人助けをしても何のリアクションもしないようにしました。
すると、グループBとCの子どもたちは、引き続き人助けをしましたが、
小さなおもちゃをご褒美にもらっていたグループAの子どもたちだけが、明らかに人助けをする割合が減りました。
2.ご褒美をもらうことで、内なる喜びが感じられなくなる
なぜ、ご褒美をもらっていたグループAの子どもたちだけが人助けをする割合が減ったのでしょうか?
人は本来、人助けをすると喜びを感じるようにできています。
このような内から自然と湧き上がる喜び=内的報酬(内発的動機のもと)があるから、BとCの子どもたちは人助けを続けました。
しかし、Aの子どもたちは人助けの報酬としてモノ=外的報酬をもらったので、
人助けの行為がモノをもらうための仕事になってしまいました。
だから、その後モノが得られなくなったら、人助けをしなくなったのです。
このように、喜んでしていることにご褒美を与えることで、内なる喜びが感じられなくなり、
やる気が失われてしまう現象を「アンダーマイニング効果」 といいます。
お手伝いはその行為自体に喜びがあるので、ご褒美にモノを与えないほうがよいことがわかります。
3.子どもにとっての最大のご褒美は、親に認められること
どうしてもご褒美をあげたいなと思ったときは、モノよりも、
「ここがよくできているね」「よくがんばってるね」などと、プロセスや努力を認め、ほめる言葉をかけるようにしましょう。
お手伝いなどをお願いしたときも、感謝の言葉を伝えるといいでしょう。
子どもにとって最大のご褒美は、親に認められることです。
その中でも特にパワフルなのが感謝です。
子どもが3~4歳になったら、「お手伝いしてくれたらうれしいな」と声をかけ、
手伝ってくれたら、「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えましょう。
そうすれば、依頼とお礼といったコミュニケーションの基本が学べるとともに、
お手伝いに喜びを感じながら取り組み、その後も再びお手伝いに取り組んでくれるようになります。
【まとめ】
・人助けに対してご褒美(外的報酬)をもらうことで、人助けをしたことに対する喜び(内的報酬)を感じられなくなる
・子どもにとっての最大のご褒美は親に感謝され認められること
・「お手伝いをしてくれたらうれしい」と伝え、手伝ってくれたことに感謝を伝えることで、お手伝いすることに喜びを感じながら取り組めるようになる
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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