成功と失敗をわける「マインドセット」をコントロールしましょう【浦谷博士のEQ力コラムvol.9】

講演会

みなさん、こんにちは。
EQ力を育てるEQWELチャイルドアカデミーの浦谷です。

こどもの日に令和初の講演会を
ホテルニューオータニ(東京)で開催しました。
 
 
講演会
タイトルは「AI時代に活躍する「天才脳」の育み方」。
 
 
子どもたちの持って生まれた計り知れない力を
引き出すための3つのポイントについて話しました。

 
 
3つのポイントとは、

1.子どもを丸ごと受け入れて、決して否定しない(無条件の愛情・承認を注ぐ)

2.子どもが夢中になっていることを十分やらせる

3.「あなたには素晴らしい力がある」ということを(言葉や態度で)子どもたちに伝え続ける

です。
 
 
今回は、その3つ目のポイントの土台となる
『成功と失敗をわける「マインドセット」』
についてお伝えいたします。
 
 


 
 

子どもの知力や才能に影響する「マインドセット」とは?


優れた教師には特徴があります。
それは、「知力や才能は伸ばせる」と強く信じており、
学ぶプロセスを大切にしていることです。

この「知的能力は伸ばせる」という考え方は「成長思考」、
逆に「知的能力は変えられない」という考え方は
「固定思考」と呼ばれています。

このような、人の能力や人間性について
変えられる・変えられないという考え方のクセ(信念)は、
総称して「マインドセット」と呼ばれています。

子育てでいえば、以下のような思考が
それぞれ成長思考と固定思考に当てはまります。

【成長思考】
□ 今はできなくても、成長すればできるようになる
□ 私は計算が苦手だけど、この子は出来るようになる
□ この子はまだ開花していない才能がいっぱいある
 
 
【固定思考】
□ 今できなかったら、一生できないんだろうな
□ 私は計算が苦手だから、この子もきっと苦手だろう
□ この子に特別な才能なんてないんだ
 
 
知的能力が伸ばせる、という考え方
つまり「成長思考」の考えの親は
子どもの能力を上手に引き出すことができる良い指導者

にもなれるのです。
 
 

子どもたちの可能性を引き出す「成長思考」

暗唱
ドイツ・ポツダム大学のファルコ・ラインベルク教授は、
教師のマインドセットの影響が
子どもたちにどのように現れるかを調べました。

クラスがスタートした当初の学力差が、
ずっと続くと考えていた「固定思考」の教師のクラスでは、
スタート時の学力差は、学年末にも同じ学力のまま
変わりませんでした。

それに対し、どんな子でも学力を伸ばすことができる
と信じている「成長思考」の教師のクラスでは、
スタート時の学力の高い低いにかかわらず、
どの子もみな学年末には学力が高いグループに
属するようになっていたのです。

このように「やればできる」という信念を持って
指導にあたった教師のもとでは、
子どもたちの学力差はなくなります。

「成長思考」の教師は、「できない」子どもたちの心を
動かす方法を心得ていたのだといえるでしょう。

そのほかにも、「成長思考」の教師は「学ぶことが大好き」
だという特徴があります。

また、当然「教えることも大好き」です。

なぜなら、「教える者は、教えられる」の格言通り、
「成長思考」の教師にとっては
「教えることが最高の学びの場」なのです。
 
 

人生のあらゆる問題を解決できる「考え方のクセ」

親も教師も、人間を育てるという任務と、
子どもたち一人一人が持っている可能性を
十分に発揮させるという使命を帯びています。

その使命を果たし、
子どもたちの潜在能力を最大限に発揮させるためにも
「マインドセット」を「成長思考」にすること
が大きなカギを握っているといえるでしょう。

運動をすると筋肉が成長するように、
脳も使うほどに成長していきます。

また、「マインドセット」は学業のみならず、
スポーツ、音楽、ビジネス、恋愛、人間関係など、
人生全般に関わるような、大切な考え方です。

成長思考の根底にある、「人は変われる」
というこの考え方のクセ(信念)を身につけることで、
人生のあらゆる問題は解決でき、
充実したすばらしい一生を送ることが
できるようになるでしょう。
 


 
「人は変われる」という「マインドセット」。

令和の時代をいきいきと送っていくためにも是非とも身につけたいものです。

【お知らせ】

4月1日より日本赤ちゃん発育学研究所を発足しました。

少子高齢化、人生100年、AI&グローバル時代・・・、
時代が大きく変わる中、子どもたち一人一人の
脳と心と体の健やかな成長が望まれます。

その成長のカギを調べていくと、それは幼少期のみならず、
胎児期・乳児期にも大きなカギがあることがわかってきました。

日本赤ちゃん発育学研究所ではそのカギを調べるために、
様々な研究活動をしていく予定です。

詳しくは公式HPをご覧ください。
https://www.eqwel.jp/babylabo/

今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。