自己実現のためのイメージトレーニングをしましょう【浦谷博士のEQ力コラム vol.9】

幼児教室

みなさん、こんにちは。
EQ力を育てるEQWELチャイルドアカデミーの浦谷です。

5月末にNTTコミュニケーション科学基礎研究所(京都府)の
オープンハウス2019に参加しました。

NTTの研究者による研究発表がたくさんありましたが、

幼児に関する研究では、

・ひらがなを声に出して読めなくても、
 3歳の誕生日前後から音と文字(ひらがな)の対応を正しく理解し始めている

とのこと。

当然といえば当然ですが、まずは頭で理解できて、その後に読めるようになるのですね。

また、スポーツの研究では、

・強者は弱者よりも心拍が安定(=リラックス)している

とのこと。

強いから落ち着いているのか、落ち着いているから強いのか。
どちらにしろ、強者はメンタルも強いようです。

そのスポーツの世界では当たり前になりつつあるイメージトレーニング。

教室でも子どもたちが取り組んでいますが、
誰でも「なりたい自分」をたぐり寄せるために活用できます。

今回はそのポイントを「自己実現のためのイメージトレーニングをしましょう」
というテーマでお伝えいたします。
 


 
 

イメージトレーニングでやる気を引き出しましょう

「まずは自ら、子どもの模範になろう!」
と口で言うのは簡単ですが
実際に行動に移すのは簡単ではないかも
しれません。

「理想の自分」「なりたい自分」を目指して
新しい取り組みをはじめたのに
なかなか続かないということもあります。

では、どうすればやる気を維持して
取り組みを続けることができるのでしょう。

その方法のひとつに
「イメージトレーニング」があります。

特におすすめなのが
「理想の自分」「なりたい自分」になった様子を
イメージしてよい気分に浸る、という方法
です。

するとやる気が続き、
「理想の自分」「なりたい自分」への道筋が見えてくるのです。

幼児教室

その次の段階では、そのイメージを
実現するための具体策を必死に考えます。

「この未来を実現するためには
どうすればいいか」と
感情を抜きにして論理だてて頭を働かせます。

これは大変な作業ですが、成功したときの
イメージと喜びの感覚があるから
理性を駆使したロジックの組み立ても
楽しくなってくるのでしょう。

このように、「イメージをうまく活用すると
自分のやる気を高め、維持していくことができるようになります。

 
 

科学が証明するイメージトレーニングの力

イメージの持つ力については
科学的な根拠が示されています。

それが、次に紹介する
ピアノ演奏のイメージトレーニングによる
脳の変化を調べた研究です。

実験では、まず参加者を
以下の3つのグループにわけました。

一つ目のグループは
実際にピアノの練習を行うグループ、
二つ目のグループは
ピアノのイメージトレーニングをするグループ、
三つ目のグループは
特に何も練習しないグループです。

この練習を一日2時間ずつ、5日間にわたって行い
毎日の練習後に指を動かす部分の脳活動の変化を調べ
どれくらい学習できているかのテストを行いました。

脳活動の変化の結果を見ると
ピアノの練習をしたグループ1と
イメージトレーニングをしたグループ2では
ほぼ同じくらいの上達が認められたのに対し
練習をしなかったグループ3では
全く上達が認められませんでした。

このことから、イメージトレーニングは
通常の練習と同じくらいの効果が
あることがわかります。

また、学習度テストの結果を見ると
ピアノを練習したグループはどんどんミスが減り
5日後にはほとんどミスをしなかったのに対し
練習をしなかったグループはミスの数がほとんど減らず
上達が見られませんでした。

そんな中、グループ2では毎日少しずつミスが減り
5日後には練習したグループとしなかったグループの
中間くらいのミスの数になりました。

さらに5日間の練習後、イメージトレーニングを
したグループが実際に指を動かすトレーニングを
2時間行ったところ、ミスの数がピアノを練習した
グループとほぼ同じくらいに減りました。

このことから、イメージトレーニングは
実際の練習と組み合わせると非常に効果的
なことが理解できます。

 
 

目標達成をたぐり寄せるコツ

幼児教室

先ほどの実験からもわかるように
脳は「実際の経験」と「想像上の経験」を
区別できないのです。

なぜなら、「実際の経験」も「想像上の経験」も
脳の中では同じ電気信号で処理されるからです。

脳のこの機能を活用して、成功のイメージに
プラスの感情を加えると
脳にはそのイメージしたことが「快」をもたらす
ことであるとインプットされます。

するとその後、成功のイメージに近づくことをすると
脳が「快」の感情を感じるようになるのです。

そうなると、「快」の感情を感じることをし続けるだけで
どんどん成功のイメージに近づいていくことになり
目標達成や成功をたぐり寄せることができるのです。

「子どものためにも、わたしが頑張らなきゃ」
「子育てのためにあれもこれもしなくちゃ」と
自分の想いを押し殺すのではなく
自分も子どもも家族みんなが
うまくいって笑顔で過ごしている
という様子をイメージトレーニングで想像し
思いを実現させていきましょう。
 


 
 
7月に九州と大阪で保護者勉強会を開催します。

7月14日(日) 春日教室(福岡県)
7月15日(月・祝) 飯塚教室(福岡県)
7月28日(日) 佐賀教室(佐賀県)
7月31日(水) 天王寺教室(大阪府)

詳しくは近隣の教室にお問い合わせください。

【参考】 EQWELチャイルドアカデミー イベント&講演会
https://www.eqwel.jp/kouenkai/

今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。(浦谷裕樹)