赤ちゃんには「言語学習教材」だけでは足りない?最適な学習環境とは?
こんにちは!
0歳からの幼児教室 EQWELチャイルドアカデミー
EQWELTIMES編集部です。
今回も、おうちでできる幼児教育のコツをお伝えします!
日本で育った方は、日本語を意識しなくても使いこなせている方が多いかと思います。
それは、学校での勉強というよりは、【成長の過程で日ごろから触れ合ってきたから】であり、母国語以外の言語であっても、同様です。
今回は、【赤ちゃんには「言語学習教材」だけでは足りない?最適な学習環境とは?】というテーマでお伝えいたします。
①:環境は赤ちゃんの言語能力にどんな影響を及ぼすのか
②:赤ちゃんに外国語を触れ合わせる実験とその結果
③:赤ちゃんに最適な学習環境とは?
1.環境は赤ちゃんの言語能力にどんな影響を及ぼすのか
生後6か月ころまでは、日本語環境で育つ赤ちゃんも、英語環境で育つ赤ちゃんも、LとRの発音を聞き分ける能力に差はありません。
しかし、生後12か月ころには、アメリカの子どもと日本の子どもの間には明らかな差が出てきます。すなわち、この時期に言語の聞き分け能力が、よく耳にする言語に特化していくということです。
2.赤ちゃんに外国語を触れ合わせる実験とその結果
この聞き分け能力について、ワシントン大学の心理学者・パトリシア・クール教授は、適切な時期に言語のオーディオやビデオを使用したら、それらの音を聞き分ける言語能力の低下を食い止めることができるかを調べる実験をしました。
英語環境で育つ9か月の赤ちゃんを以下4つのグループに分けて週に数回30分ずつそれぞれの条件で過ごしてもらいました。
①中国語のオーディオを聞かせる
②中国語のビデオを見る
③中国人のお姉さんと遊ぶ
④中国語に触れさせることをしない
結果
①と②については、④の赤ちゃんたちの聞き分け能力と同じでした。
すなわち、オーディオやビデオでは聞き分け能力の維持にほとんど効果がなかったということです。
③の場合は、中国語環境で育つ赤ちゃんたちと同じくらいの聞き分け能力を保ちました。
3. 赤ちゃんに最適な学習環境とは?
この結果から、生身の人間とのやりとりこそ、赤ちゃんにとっては意味があり、学習に最適な状況であったことがわかります。
つまり、赤ちゃん期に自然に言語を学習していくためには、誰かと楽しくやり取りをする必要があり、それによって赤ちゃんは、聞こえてくる音を、言語の音として学習していくということです。
ビデオなどの教材は便利ですが、あくまで補助的な役割で使うのがよいでしょう。
いかがでしたでしょうか。
・言語学習は、日ごろから触れ続けることで、成果につながる。
・自然に言語をマスターするためには、教材だけではなく、人間関係の中で楽しくやり取りする必要がある。
どのような学習にも環境が大切とはよく言われますが、赤ちゃん期には、それがより顕著になります。
子どもが楽しんで学習できるような環境を整えてあげましょう。
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました!
【出典】わが子を“一流”にする、0歳からの体・心・頭脳サポート「赤育本」|浦谷裕樹著(プレジデント社)